夏に足がつりやすいのはなぜ?

足やふくらはぎは、重力に逆らって立つ・歩くという動きで酷使するため、最もつりやすい部分です。

夏特有の原因を知って、しっかり対処しましょう。

Q1.そもそも、筋肉が突然つるのはなぜ?

A1.筋肉と腱との境目にあるセンサーの誤作動が原因です。

 筋肉は伸びたり縮んだりして、姿勢を支えたり体を動かしたりしています。

 その際、筋肉が損傷しないように極度な伸び縮みをセーブするセンサーのようなしくみがあります。

 それが筋肉と腱の境目にある「腱紡錘」(けんぼうすい)という組織。

 この動きが何らかの理由で鈍ると、けいれんが生じてつりが起こると考えられています。

Q2.センサーが誤作動を起こすのはなぜ?

A2.ミネラルバランスのくずれが原因です。

 マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウムなど血液や細胞内に存在するミネラルは、

 神経の伝達や筋肉の収縮にかかわっています。

 加齢や運動不足による筋肉の低下、激しい運動による筋肉疲労、脱水、冷えによる血行不良などによって

 これらのバランスがくずれると、神経伝達がスムーズにいかなくなり、

 センサーの誤作動を引き起こすと考えられるのです。

Q3.夏に足がつりやすいのはなぜ?

A3.脱水や冷房による冷えも原因のひとつだと考えられます。

 足は重力に逆らって立つ・歩くという動きで酷使するうえ、

 心臓から遠いのでむくみや血行不良が起きやすい、夏にはたくさん汗をかくことによって

 ミネラルが失われやすいなど、さまざまな条件が重なって、つりやすくなります。

 夏の夜中につる人が多いのは、更に以下のような条件が重なるからでしょう。

 ・睡眠中はセンサーの働きが低下する

 ・冷房で足先が冷えて血行不良になりやすい

 ・あおむけで寝ているとつま先が下がり、ふくらはぎの筋肉が収縮しやすい

 特によくつるのが「腓腹筋」というふくらはぎの筋肉です。

 また、腓腹筋より深部にある「ヒラメ筋」は、足首の関節の動きのみにかかわっているため、

 長時間の立ち仕事やよく歩く人、ウォーキングやジョギングをする人などがつりやすい部分です。 

寝る前のおすすめケア

①水分を摂る:就寝前にコップ一杯の水を飲む

②ふくらはぎをマッサージする:疲労物質の排出と血行を促進

③体をあたためる:夏も冷房で筋肉が意外と冷えています。なるべく湯船に浸かりましょう