牛乳は健康のために飲むのではなくあくまでも嗜好品。
人は牛乳を飲む時、乳牛のことを考える人はなかなかいないと思う。ただ想像してみて欲しい。24時間鎖やロープで拘束され密着した状態一日を過ごし、死ぬまでずーッと妊娠させられ続け、食事は病気にならない様抗生物質や遺伝子組み換えのエサを与えられ、更に治療目的という名目で早く大きくさせる為に成長ホルモンを使ってる可能性もある。
これが人間なら何日ぐらいもつであろうか。そんな状態で出た乳は果たして本当に身体にいい影響を与えてくれるのだろうか。
そもそも牛乳は戦後アメリカから「パンと牛乳は体に良い」などと言われて、日本の食卓のごはんとみそ汁をパンと牛乳に変えていった。昭和20年までの人々は、二千年間みんな同じものを食べてきました。
牛の体温は38.5℃分ぐらいなのですが、その牛乳が36℃~37℃ぐらいの人体に入ると牛乳の中の脂肪は体内では完全に解ける事ができない為、少し牛乳を飲むと消化できない脂肪が皮下脂肪となり、さらに内臓に脂肪がつく。しかも日本人の腸には牛乳のカルシウムを吸収するために必要なラクターゼという酵素が少ないので、消化しきれないのです。
昭和33年にはさらに学校給食へ牛乳を導入するようになりました。そういった流れから、牛乳の消費が日本で急激に高まり、それと同時にアレルギー、成人病が増えていきました。
乳糖不耐症はアレルギーではなく、牛乳や乳製品に含まれる糖である乳糖を体が十分に消化できないことを特徴とする消化器疾患です。すべての人がすべての症状を経験するわけではありませんが、乳糖不耐症は腹部膨満、不快感、胃痛を引き起こすことがよくあります。
世界の人口の最大65%は乳糖を消化できない。その主な理由は、彼らの祖先が成人期まで乳糖を消化できる遺伝子を発達させなかったため。 牛乳と乳製品は北欧の伝統でありモンゴル人やマサイ族など一部の遊牧民は牛乳を飲みますが、世界の人口の大半は乳児期以降は牛乳を飲みません。
牛乳に含まれるカゼインは大きく分けて3種類あり、α-casein(アルファカゼイン‥αs1、αs2 )はカゼインの55%を占めています。ヒトやヤギの乳には含まれず、牛特有のたんぱく質です。
α型のカゼインは消化されにくく、未消化のまま腸に運ばれると、そこで炎症を起こしアレルギーの原因になるといわれています。消化されるまでに時間がかかることから、遅延型アレルギーの原因になりやすいのも特徴です。
また分解されたカゼインのアミノ酸配列がモルヒネに似ていることから、脳内で麻薬のように認識されるといわれています。そのせいで中毒性が高くなると恐れられています。
またカゼインに含まれるカソモルフィンというモルヒネ様物質が、牛乳を「また飲みたい」という気持ちにさせる反面、集中力低下などの原因になるといわれていますが、科学的な証明はされていません。
カゼインは、消化吸収がゆっくりで、分解されにくいアミノ酸配列をしています。未消化のまま腸に入った場合、腸の粘膜を傷つけ炎症を起こすことも。
この炎症が繰り返し起こると、しだいに腸の粘膜が粗くなりリーキーガット症候群を起こす危険性があります。リーキーガット症候群とは、腸管を守っているバリアが破壊され、異物がすきまから体内へ侵入して炎症反応を引き起こす状態です。
牛乳とがんの関係は現在も研究が続けられているテーマで、がんの種類や乳製品に含まれる特定の化合物によって研究結果が異なります。牛乳に関する懸念の多くは、牛乳に含まれる成長ホルモンに関するもので、そのほとんどは乳牛の乳から得られるため自然に発生します。
がんは異常な成長の病気といわれています。しかし、人間が長期にわたって牛乳を摂取した場合の成長促進効果の結果は不明です。そして、可能性としては、がんのリスクが増加する可能性があります。
- 乳癌
いくつかの研究では、乳製品に含まれるエストロゲンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)などのホルモンや化合物が乳がんのリスクを高める可能性があることが示唆されています。牛乳の摂取量が多いと乳がんのリスクが50%増加すると報告されています。ただし、このテーマに関する研究ではさまざまな結果が得られることがあり、研究の限界が影響している可能性があることに注意することが重要です。
- 前立腺がん
この調査では、乳製品の摂取が前立腺がんのリスク増加と関連している可能性も指摘されている。例えば、医師健康調査では、乳製品を毎日 摂取する男性は前立腺がんを発症するリスクが 34 パーセント高いことがわかった。全乳の摂取は、診断後に致命的な病気に進行するリスクと関連していた。
- 卵巣がん
牛乳に含まれる乳糖は、卵巣がんのリスクと関連している可能性があります。乳糖はガラクトースに分解され、卵巣機能を制御するホルモンに干渉する可能性があります。研究では、牛乳を大量に摂取すると漿液性卵巣がんのリスクが高まる可能性があることが示唆されています。
- 大腸がん
乳製品の摂取と大腸がんリスクの関係に関する証拠は、まちまちで一貫性がない可能性があります。これは、乳製品の摂取と大腸がんの関連性が十分に確立されていないことを示唆しています。
研究結果でがんと牛乳の関係があるとは断定することはできないが、食事が西洋化することにより、戦前ではあまり見られない病気が増えてきているのは事実である。
病気の原因が一つであるというのは考えられないが、食事がそのうちの一つである可能性は高いと言える。自分の健康を守るうえで何を食べているのか今一度見つめなおすことは重要ではないだろうか。